顔をコピーすると目をつむっても眩しい

万年劣等生を再び。 『学校』に通っている。 「このカリキュラムをこなせば、これが出来るようになる」 てのが、出来ない。 ついていけない。 小学校の時、担任から落ちこぼれと言われていたが、 「それも分かってなかったの?」 「まだそれやってるの?」 …

尋ね人 来ず

すっかり道を尋ねられなくなった。 旅先で尋ねられることもあったのに。 スマホで地図をみることが当たり前になったことも大きいが、 険のある表情をしているのだと思う。 今住んでいる町には斎場があり、喪服の方と遭遇することがよくある。 駅に簡単な案内…

ミナトで待ってる

小学校高学年の時、同じクラスだった彼は小柄で色黒で可愛らしい子だった。 みんなに優しい子だった。 特に約束はしなくても、校庭開放で会って遊んだ。 ゲームセンターの格闘ゲームが上手だった。 駄菓子の変わった食べ方、イタズラ電話、吉田戦車の漫画。 …

TOKYO ナイトクルージング

前々から行きたい行こうとは思っていたが、 自分に億劫になっていてなかなか動かなかった。 だがしかし、色んな神社仏閣の年越しを見るのはいいものだ。 今年は動けそうだったので行ってみることに。 土地勘の無い都会のど真ん中。 散歩がてら、溜池山王から…

アゲハ

父のところに行くと、必ずといっていいほどアゲハチョウが飛んでいる。 園内にはそれまで何もいなかったのに、 掃除をしているとどこからともなくアゲハチョウが飛んでくる。 アゲハチョウがさなぎから蝶になる季節がいつ頃なのかは知らない。 さすがに冬は…

おじちゃんのこと

家の隣は製缶屋さんだった。 1階がホールのように2階の高さくらいまで吹き抜けていて、ピカピカの一斗缶が高く積まれていた。 自分が幼稚園くらいからの記憶なのだが、この製缶屋さんに70歳は過ぎているであろうおじいさんが勤めていた。 自分は「おじちゃん…

この体たらく

電車で行くよりもバスの方がよっぽど早いと思って、巡回バスを選んだ。 座っていないと車酔いしてしまうため、窓際の席に座る。 運転席の真後ろの席に小学校4年生くらいの女の子が座った。 発車時刻まではまだ間があり、乗客は静かに待っていた。 すると、開…

七夕が近づいている。 短冊に願い事を書いて笹の木に吊り下げるイベントに参加した。 通りすがりに参加したまでのことだったので、 姪っ子に参加するよう促し、自分は辺りを傍観していた。 母が短冊をとって願い事を書いているので、 見ると「はやく〜さんの…

28年前の今日

自分はこんな事して遊んでいた。 学校は始業式だけで終わって、 家の前で、午後からひとりで遊んでいたのだろう。 一張羅のワンピースを着て、 23年後のこの日がどんな日になろうとは、 何も知らず呑気に遊んでいる。 この頃に戻りたいような気持ち、とでも…

春は大嫌い。 最近観た映画 『ゴーン・ガール』デイヴィッド・フィンチャー監督 『インターステラー』クリストファー・ノーラン監督 『ベイマックス』ドン・ホール、クリス・ウィリアムズ監督 『アメリカン・スナイパー』クリント・イーストウッド監督

大人になったら

会社の廊下でうっかり人とぶつかって、持ってたものを落としちゃって、 それをきっかけにさわやか君とお近づきになれると思ってた。 多少の衝撃にも耐えうる持ち方しちゃう。 身長が縮んできて「歳のせいだね」なんて大人の自虐を展開すると思ってた。 35を…

我々は阿呆になった

日本を、国民を、沖縄を、アメリカに売り飛ばし、 本音とはかけ離れたノーベル平和賞を鷲掴みした、 あの元総理を大叔父にもつ現総理は大叔父に負けじ劣らず、 自分の名誉欲のためだけに、 長年日本人が守ってきた平和憲法をその汚い手で撫で回し、形を変え…

一週間

月曜 前夜、寝付きが悪いため体がだるい上に頭がぼーっとしている。 火曜 まだまだ始まったばかり。 体力温存したいが、仕事量は遠慮ない。 水曜 週の半ばだが油断はしない。 帰ったら洗濯したい頃だが、できるかできないかは帰宅時間次第。 木曜 ついに迫っ…

好き、嫌い、好き。

「あの俳優さん好き」「この映画好き」「その音楽、昔から大好き」 という、「〜好き」という発言に悩んでいる。 それは、ある一件が原因ということはわかっている。 反論としては、「好きだ」「いい!と思った」ということに嘘は無く、 素直にそう感じたか…

ただただ無為に

休日の前日は、 それはそれはようやく仕事が終わったという安堵と、 目覚ましをかけずに眠れる楽しみがある。 だが、休日に予定があるわけはなく、 少しゆっくり起きてからはただぼーっと過ごしている。 快活に日々を過ごしている時は、 何も予定が無い休日…

空に星が綺麗

ホームで口笛が響き渡っていた。 凡人の口笛ではない。 のびやかで、音にブレが無く、音量もある。誰が吹いてるのか見回してもわからない。 しかし確かに生口笛だ。 ホームに電車が入ってくるアナウンスが流れた。 その中で、一層強く口笛が響き渡る。すると…

ゆっくりしていかれ〜

母の生まれ故郷である富山におじいちゃんおばあちゃんがおり、 富山に家族で行くことが我が家の旅行だった。 列車の旅は、今は4時間程だが当時は6時間かかった。 大人にとって、ましてや子供にとってもそれはそれは長い旅で、 ようやく富山駅ホームに着いた…

今は夢の中だけ

父の事が本になる。 というとかなり大袈裟で、 父の事がすこーし本に書いてある。 といえば本当のことだ。 父の古い友人で、ある出版社の社長が、 月報に載せている編集後記をまとめた本を出した。 本の内容は出版業界の話が主だが、 父のことを「親友の死」…

つくづく自分の間の悪さを思い知る。 「歩かないからか歩き方を忘れる。」と言われ落ち込み、 いざ歩き出すとつまずく。 「そんなことはよくある事だよ」 と言われるが、99%この繰り返しだったら、 「ほんのちょっとの楽しみに期待した自分が悪かったのだ」…

いつまでも青二才

あるところに週末通っている。 その途中、建設中の家があった。 間口は二軒ほどだが奥行きがあり、 3階立ての、全体的にシルバーの配色がなされた家。 特に気にもとめていなかったのだが、 ここのところ家の前を通る度、変化があった。 ある日は、主と施行主…

ほんの独り言

最近テレビを見ていて不愉快になることが度々ある。 内容がつまらないなどではない。 「けしからん!」と思うことが、 堂々と公共の電波にのっていることに心底がっかりする。 箸やえんぴつの持ち方が間違っている。 和服を左前で着ている。 左手で敬礼をす…

味噌汁とコーラ

仕事から帰ると、 いつもはダラダラとテレビをみて過ごしてしまうが、 今日は急に映画を観る気になった。 撮りためていたものの中から「白い巨塔」を選ぶ。 劇中、田村高廣が転移の疑いを持ったガン患者が亡くなる。 「臨終は3時20分です」 と医師が告げた。…

ブライアン・アダムス

武道館にて。 電車から見えたポスターを観て、 聴いたこともない彼のライブチケットを購入。 音楽で感じられる体を貫くほどの、あの感動を味わいたかったのだ。 それからCDを手に入れ、聞き込みライブに備えた。ライブの臨場感、音楽の質の高さ、まるでCDを…

なつのよさんぽ

迂闊にも最終電車を逃した。 大震災の日は歩いて家路を目指す同士がたくさんいたけども、 今日は単独。 ひとっこひとりいない道をひたすら歩く。 こんなことでも無い限り、歩こうとは思わない道のりなので、 意外と楽しみながら歩いた。 ようやく馴染みのあ…

帰ります。

引越日を決めてから引越先を決めるという、 巻き戻し再生のようなやり方。 急いで、家探しをする。 住みたい場所は決まっているのであるから、迷いはしない。 ここにいれば、また会えるんじゃないかという微かな期待を込めて。 頭ん中BGM LINDBERG / 「BELI…

幸手にて

以前から見たかった権現堂の桜を見に。 菜の花と桜が土手に咲き、それはそれは見事らしい。 本当は昨年行きたかったのだが、 春はいろいろあり、行けなかった。 来年は絶対行くと決めていた。 ついに実現。 震災の影響で、祭り事は中止。 出店も出ていなかっ…

1年前は・・・

『1年前の今頃は・・・』 何度となく考えた。 今日、その『1年』が経った。 1年も会ってないなんて、信じられない。 もう1年前の今頃を思い出したくないが、 百合の香りが思い出させる。 最近観た「探偵ナイトスクープ」 『レイテ島からの葉書』 最近観た映…

この日について

ラジオで「サヨナラCOLOR」が流れた。 この曲を聴くと思い出す人がいる。彼は聡明で優しかった。 思い返すと、彼と遊んでいたこの時期が20代の中でもっとも楽しかった。 たった数か月の間、しかもたまにしか東京に来なかったのだけど。 あんなに次から次に起…

我が家に朗報です

ちょっとくらい楽しんでもいいかなと、 トイカメラをなけなしの金で購入。 使用3回目で壊れ、落ち込む。 久しぶりに撞球の約束をするが、風邪をひきキャンセル。 なにが そこまでして私の娯楽を阻むのか。 怠惰な生活をしているので、当たり前の報いだろう。…

あの日あの時、それから

あの、とても来てほしくない日がとうとうやってきて、 でも、現実の生活は待ってはくれず同じペースで過ぎて行く。 山田風太郎が『最愛の人が死んだ日にも、人間は晩飯を食う』と書いているけども、 その通りだ。 自分はその夜、父が好きだったもりそばを食…